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愚者さま

 投稿者:Sekko  投稿日:2021年 9月13日(月)19時33分26秒
  『資本論』を通読したことはありません。

私が高校一年の頃、駒場の社会思想史の講義で習ったヘーゲル=フォイエルバッハ=マルクスの流れを兄が解説してくれたので、前二者の本の方をかなり読みました。難解でしたが、弁証法、疎外論、支配と隷属、類的存在としての人間、など新しい世界に「開眼」された思い出は強烈です。

その頃にマルクスで読んだのは『経済学=哲学手稿』です。

人間と人間を取り巻く対象を社会的諸関係の中でとらえるということに納得しました。
(あらゆる「実力行使」や「暴力」には昔から一貫して反対の立場ですが。)

それに関してやはり高校時代に読んだ本で今もフランスの書斎にあるのはマルクーゼの『[改訳版]初期マルクス研究--「経済学=哲学手稿」における疎外論』(未来社)です。
(レーニンは中央公論社世界の名著シリーズで読みました。)


今距離をもって思うと、労働の概念そのものが劇的に変わったことに感慨はあります。

『神と金と革命がつくった世界史』(中央公論新社)でキリスト教と共産主義の関係について書いたとき、あらためていろいろなことを考えさせられました。

マルクスが生まれるすぐ前に父親がプロテスタントに改宗したわけですが、社会の多数派に属するというプラグマティズムに徹していたようで、マルクスも宗教に関してはかなりニュートラルだけれどキリスト教文化ベースの教養が根づいていたのは確かだと思います。

(私のブログは「想定読者」が自分である覚書なので、長さや読みやすさについてこれと言った配慮も努力もしていませんので申し訳ありません。時事についてはそれなりの情報提供を心がけています。時々眺めてみてください)

季節の変わり目、愚者さまもお元気で。
 
 

ありがとうございました。

 投稿者:愚者  投稿日:2021年 9月13日(月)10時23分40秒
  sekko様

いまさらですが、解説ありがとうございました。
昔の田舎司祭のイメージが根強いものだったなら、ベルナノスの田舎司祭が村人たちに受け入れられない理由がよくわかります。
この新司祭は受難のキリストの寓意のように思えます。
ところで、L'art de coire を久しぶりに読もうと思ったのですが、情報の量と濃度がこちらの読解の能力を圧倒的に超えているので今日は断念しました。

ところで、sekko様は「資本論」をお読みになったと思いますが、凡人には退屈で難しい本だと思われますか?
こちらの最近のベストセラー斎藤幸平「人新世の「資本論」」を読んで、やっぱり読むべき本だったのか、と思いながらなんとなくやる気が起きません。
近年日本のエライ人達が人権というものをまるで理解していないことがいやでもわかる出来事がたくさんあったので、呆れはてる上に恐怖を感じていますが、斎藤幸平や白井聡ら30代の正統的な論逆がいることに、一筋の希望を見いだしています。
2015年の「ラウダート・シ」の思想を、おおざっぱに言えば、神学から離れてだれにでもわかる形にしたのがこの本だと感じましたが、「資本論」がテーマという点で抵抗を感じるカトリックが少なくないのにやや驚いています。
「人新世の「資本論」」は、「惑星の物質代謝」の概念を核心とする実践的な書でもあります。
マルクスがプロテスタントであったことはあまり知られていなくて、私自身無神論者だと思い込んでいました。
岩波文庫は活字が小さくて、そもそも本屋の店頭にはありません。もし読みやすい日本語訳をご存じでしたら教えていただけますか。
 

愚者さま

 投稿者:Sekko  投稿日:2021年 7月10日(土)06時33分27秒
  旅行中でお返事遅れてすみません。
この小説の舞台であるノール地方に行っていました。リールにも。

ベルナノス、読みかえさないとニュアンスがつかめませんが、もちろん「パンと葡萄酒で生きる」というのは聖餐と同じシンボリックな意味です。

でもこの司祭が毎日のミサで葡萄酒を飲んでいるうちに依存症になっていたことも考えられますし、実際村人たちからそう思われていたようですね。

葡萄酒に砂糖をたくさん入れていて、そこに固くなったパンを浸したものしか胃が受けつけなくなった、というような記述も確かあったと思いますが、ワインの水割りを子供の時から普通の食卓で水代わりにしているというのはフランスでは昔からありました。あるいは、固くなったパンも、焼き立てのパンも、大きな容器に入れた牛乳に浸して食べるというのも昔は基本スタイルでした。

私がフランスで暮らし始めた頃にはトーストも、食パンも、シリアルも、ほとんど見かけませんでした。
今はアングロサクソン化して、何でもありですが。

ですから、この小説の舞台においては、この司祭の食生活自体はそれほど奇矯ではない「苦行」パフォーマンスだった気もします。

この食生活ではプロテインがとれないですが、砂糖を入れていますし、ワインの中にはブドウ由来の炭水化物もありますから、代謝が適応していくケースもあると思います。
「断食」聖人には「聖体パン(ホスティア)」(水と小麦粉だけでできている)で何十年も生き続けた人が少なくないですし、宗教と関係なくても、「青汁」だけでずっと健康に生きている人の話もありますから、代謝の変化というのは底が深いようです。

この司祭の場合は「胃の痛み」や病気を抱えて不健康だったのですから向いていなかったわけです。

でも昔は「田舎司祭」のイメージが、村人たちに招かれ続けて丸々太った陽気な人、というものが典型的でしたから、この小説の田舎司祭はそのイメージを払拭して村人たちの信仰を呼び覚まそうという意志と、不健康で倒錯的な実態とがずれていったという感じでしょうね。

霊的生活における「食」の問題、というのはいつもどこか危ういところがあって、興味深いです。

 

パンと葡萄酒

 投稿者:愚者  投稿日:2021年 7月 7日(水)12時10分4秒
  Sekko様
ベルナノス「田舎司祭の日記」の日記を書く司祭は、パンと葡萄酒しか口に入れない、あるいは体が受け付けないと書いてあったと思います。胃病には悪い食生活ではないでしょうか。
この小説において、司祭がパンと葡萄酒だけで生きているというのは重要な点だと思いますが、Sekko様はどういう意味だと思われますか?
 

若生敏由 さま

 投稿者:Sekko  投稿日:2021年 3月 6日(土)02時58分45秒
  この花は今の季節、至る所に咲いています。
植物の名に疎いのでネットを検索しました。

ヴェロニック(ヴェロニカ)と呼ばれているものには200種類もあって、西南アジア原産という印象です。この花はペルシャのヴェロニック(Véronique de Perse)と呼ばれているそうなのでやはりオリエントっぽいですが。

和名は確かに夢がないですが、フランス語も俗に「猫の腸」boyau-de-chatにという異名もあるそうです。和名よりましかも。

ヴェロニックは聖女なのでフランスによくある名前です。でももともとイエスの顔をぬぐった女性の名は伝わっていず、「真実のイコン」というのがそのまま聖女の名になりました。で、その布をローマ皇帝ティベリウスの「癩」の傷にあてると治癒したという伝説があります。

それで、皮膚病の治療に使われるハーブが「Veronica officinalis」ヴェロニカ薬草と呼ばれたとありました。日本語で調べたらそれは「(コモン)スピードウェル」という万能薬草のようです。

オオイヌノフグリとスピードウェルが同じヴェロニカ種に属しているんですね。

若生さまのおかげで花の名前が分かったので、これからこの花にヴェロニックと呼びかけることにします。

仙台近郊にお住まいとのことですが、先日の地震の影響はどうだったでしょう。10年前のショックを思い出します。日本に行く飛行機をキャンセルしたのは2011年の春が初めてで、2020年の春が2度目でした。毎年咲き続けてくれる花たちに力をもらえる思いです。

お元気でお過ごしください。

http://www.setukotakeshita.com/

 

「自然の中で深呼吸」その2の最後の写真について

 投稿者:若生敏由  投稿日:2021年 3月 5日(金)20時25分55秒
    フォンテーヌブローの写真を見ていると、パンデミックのことなど忘れそうです。自然を人間の都合に合わせながらとりいれ、そうすることで人間もまた自然の延長にあることを実感できる場所が都市の近郊にあることは大切なことだとおもいます。

「自然の中で深呼吸」その2の最後の写真についてお尋ねします。

 タンポポの脇に点在している小粒の花は、オオイヌノフグリではないでしょうか。その花だとすると、仙台近郊に住む私も真冬から3月いっぱいくらいは、周辺の野辺で見かけているものです。雪でも降らなければ一面が枯れ野の一帯に、鮮やかな青色を保ちつづけている、けなげな花です。冷え込もうが、風が吹こうが、大地がことごとく枯れ衰えることはないのだという意志を示しながら、大空に語りかけているようにも見えます。

 その花の学名がVeronica persiaであると知ったときは、かなり驚きました。現在の日本のオオイヌノフグリは西洋種らしいですが、和名は花ではなく実のかたちの印象を表しているとのことです。和名は、なんだか、学名に失礼におもえます。

 ほんとうかどうか分かりませんが、その花を見ているとイエスの顔が見えてくるというのが学名の由来という説明に出会ったことがあります。その真偽とは別に、真冬の土手にその花の群落を目にすると、枯れ果てたなかで再生を促す役目を果たしている花として、希望を感じさせられています。

 写真の花がオオイヌノフグリだとして、フランス語の俗名はどうなっていますか。
 

若生さま

 投稿者:Sekko  投稿日:2021年 1月30日(土)03時57分46秒
  わざわざの「改訂」ありがとうございます。

日本人って、「世間の標準」と「世界の標準」との間でうろうろ迷っているのかも。

って、もうこれって「小話」という感じじゃないですね。
比較文化の小論文みたいな。

逆に、昔、フランス語のレポートがフランス人の先生に理解不可能だったようで、二度目は会話文だけにしたことを思い出します。https://spinou.exblog.jp/15666988/

私は、今は、バカロレアの哲学の小論文の予習をしているリセの生徒などに、困ったら哲学小話風のエピソードをいくつか用意しておいて堂々と書きなさい、とアドバイスすることがあります。採点者も延々と同じような引用や論の展開ばかり見てうんざりしているので、新鮮で高評価してくれる可能性大ですから。

また何かおもしろいお考えがありましたらどうぞ!



http://www.setukotakeshita.com/

 

小話の改訂

 投稿者:若生敏由  投稿日:2021年 1月29日(金)09時51分52秒
   思いがけなく、丁寧にコメントを加えていただき、大変嬉しくおもっています。なるほど、西欧での女性の位置はそうなのかと認識をあらためさせられました。
 それならばと思い直し、せっかくなので、悪あがきかもしれませんが、改訂を試みました。そうしたくなるのも、あるいは日本人の一面でしょうか。
 読み飛ばすだけで、結構です。

Doctor:  "Possibly, could there be non-Westerners?"
French:  "Here, I brought my Japanese friend, but he says he just came here as an observer."
Doctor:  "You may have vaccine inoculation, if you wish."
Japanese:  "Thank you for encouraging me to, but I’m afraid I can’t."
Doctor:  "Why?"
Japanese:  "In Japan, as of today, no one has openly gotten vaccinated."
Doctor:  "In France, you are also a regular citizen sharing liberty, equality, and fraternity together with us. It's entirely up to you whether or not to have an inoculation."
Japanese:  "I can't easily go ahead of having a vaccine shot as one of the Japanese."
Doctor:  "I'm not asking for, but I'm providing you the opportunity. Here in this republic, your choice won't be blamed."
    Realizing that he cannot disregard the world standard, the Japanese embarrassingly moved on to get vaccinated.


 

若生敏由さま

 投稿者:Sekko  投稿日:2021年 1月28日(木)19時52分1秒
  ご愛読ありがとうございます。

英訳、雰囲気が出ていますね。
英訳してから英語で続けて発想すると、視点が変わって興味深いです。

で、日本人は、女性なのですね。他の人たちは確かに、男性風。フランス語では男性名詞になっていますし。

でもここで、他の国の人は男性なのに、日本人の揶揄だけ女性という設定は、ポリコレじゃないというか、フェミニストに叱られそうな非対称です。
しかも、「日本人で私だけが…」という逡巡に、フランス人の夫に従うという夫唱婦随の方が結局勝つという…。

実際は、これまで私が見てきたところでは、ラテン系、地中海系(アルジェリアとか)の国や、日本では、社会的には家父長的で男性が主導権がありそうに見えるのですが、家庭内では女性が圧倒的に強い、というのが実感です。家庭内ヒエラルキーとの誤差が大きいです。

まあ、この小話のようなシチュエーションでは他人の目があるのでどうするかは不明ですが、私のイメージでは、

「あ、けっこうです。夫にワクチン受けさせましたから、私のリスクは減りますしね。受けなきゃ副反応のリスクはゼロだし。」

くらいですかね。

実際、スペイン語のビデオで、マックワクチンのドライブスルーでおまけ付きのワクチンを注文する運転席の女性が、車の後部にいる夫にワクチンを打たせる、というジョーク映像も流れてきました。

うーん、いっそ、アメリカ人、ドイツ人、イギリス人、それぞれと結婚している日本女性がどういう反応をするかを想定比較するのもおもしろそう。夫のお国柄の影響をどのように受けるのか、とかね。
高齢の親にワクチンを真っ先に受けさせるかどうかを各国の人に尋ねた反応とかも。

それにしても、このコロナ禍、検査数、感染者数、死亡者数、みな実際は国同士の比較もできないばらばらだというのに、パニックを煽る言葉や責任追及や不平不満などはけっこう共通しているので、国民性とかを考えるのに興味深い機会だとは思っています。

個々を見てみると人それぞれだけれど、全体としてみると国民性って絶対あるなあ、と思います。地方性も。(パリで暮らす移民はマルセイユで暮らす移民とは歩き方から違っているそうです)

若生さま、英語の発想で視野を広げることを生かしてお元気で発信を続けてください。

http://www.setukotakeshita.com/

 

SNS上小話の英訳と追加

 投稿者:若生敏由  投稿日:2021年 1月28日(木)11時45分50秒
   昨日の「ふらんすのSNSで送られてきた小話」を楽しく読ませていただきました。最後に、フランス人の自己批評を加えてあることに好感をもちます。日本では、世界的に深刻な話題を風刺する際に、わが身を棚にあげておきがちですが、フランス人の方が柔軟だということでしょうか。
「日本人ならどういうジョークになるんだろう」と締めくくってあったので、試しに追加の話をこしらえてみました。私は、古希を過ぎた元英語教員なので、紹介された小話の英訳を試み、その続きとなるような場面を、やはり英語で添えてみました。
 たいした内容ではないかもしれませんが、一読いただければ幸いです。

  There are many people in any country who are doubtful or suspicious about the vaccine against novel corona-virus disease.

  To inoculate against the virus, a doctor comes to a place where people from U.K., France, German, and U.S. just happen to be present at the right time.

  "This is the vaccine for you," the doctor says. First, a British is called.
British:  "No thanks."
Doctor: "Gentlemen are all to have vaccine inoculation."
  Without turning hair, the British got a preventive shot.

Doctor:  "Well, German. It's your turn!"
German: "That's very tempting but no thanks."
Doctor: "I’m not asking for, but I’m telling."
  Obediently, the German got vaccinated.

Doctor:  "Next is your turn, American."
American: "I refuse vaccinations."
Doctor: "Oh, you should have known it. Your neighbor have already finished a vaccination."
  Changing suddenly, the American agreed to get a shot.

Doctor: "Thank you for waiting, French. It's finally your turn."
French: "I don't need a vaccine."
Doctor: "Gentlemen are all to have vaccine inoculation."
French: "Who cares?"
Doctor: "I’m not asking for, but I’m telling."
French: "No way!"
Doctor: "Oh, you should have known it. Your neighbor have already finished a vaccination."
French: "So what?"
Doctor: "Who on earth are you?"
French: "A real Frenchman!"
Doctor: "Oh, that's funny. Then, anyway, it means that you have no right to get vaccinated."
French: "What was that? How dare you say I don't have the right??!!"
  In the end, the French also decided to have an inoculation against the virus.

 French people would certainly laugh at the way this small talk unfolds. I wonder what kind of joke will be possible about Japanese people.

Doctor:  "Is there any person who hasn't been called yet?"
Japanese:  "Present here."
Doctor:  "You look an Asian."
Japanese:  "I'm a Japanese. Today I accompanied my French husband."
Doctor:  "You may have vaccine inoculation, if you wish."
Japanese:  "Thank you for encouraging me to, but I’m afraid I can’t."
Doctor:  "Why?"
Japanese:  "In Japan, as of today, no one has openly gotten vaccinated."
Doctor:  "In France, you are also a regular citizen sharing liberty, equality, and fraternity together with us. It's entirely up to you whether or not to have an inoculation."
Japanese:  "I can't easily go ahead of having a vaccine shot as one of the Japanese."
Doctor:  "I'm not asking for, but I'm providing you the opportunity. Here in this republic, your choice won't be blamed."
   Realizing that her husband has the same opinion, the Japanese woman moved on to get vaccinated.
                                                                     (1/ 27/ 2021)

 今後とも、興味深い話題の提供や思索を披露していただけるように期待しています。
 

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